シンガポール国立博物館

シンガポール国立博物館

シンガポール国立博物館に行ってきました。シンガポール最古の博物館です。

日本語でのガイドツアー(無料)が行われていたのでそちらに参加しました。

ツアーは1階常設展の「シンガポールヒストリーギャラリー」を約1時間で紹介するものでした。

ドーム

ビクトリア女王在位50周年を記念して建てられたドーム。

天井のステンドグラスは在位50周年を記念した50枚だそうです。

Singapore History Gallery(シンガポール歴史ギャラリー)

展示構成は4つの時代に分けられていました

1 Singapura (1299 – 1818) シンガプーラ

サンスクリット語で「シンガプーラ(ライオンの町)」と呼ばれていた時代のシンガポールについて、政治や貿易、暮らしを当時の生活を再現した映像や、交易品などで紹介。

未だ解明されていない古代の文字が刻まれた「シンガポールストーン」もここにあります。

2 Crown Colony (1819 – 1941) 英国直轄植民地

1819年にラッフルズ上陸、1867年に英国直轄植民地となり、大英帝国の繁栄とともに近代的な都市となっていく様子の展示。

歴代総督の肖像画などの他、移民たちの生活苦の紹介や阿片窟のレプリカなどもありました。

3 Syonan-To (1942 – 1945) 昭南島

第二次世界大戦前、シンガポールにはイギリス空軍と沿岸砲が配備され「東洋のジブラルタル」「要塞シンガポール」として知られていました。

1941年12月に日本軍が攻撃し、シンガポールは初めて戦争を経験しました。その後日本がマレー半島とシンガポールを占領し、シンガポールは昭南島と改名されました。

ここでは日本軍占領下での生活や軍事遺物の展示、戦争の展開などが紹介されています。

4 Singapore (1945 – present) シンガポール

第二次世界大戦後、脱植民地化の波がアジア・アフリカに押し寄せ、1959年シンガポールは自治権を付与されました。最初の総選挙で人民行動党(PAP)が勝利し、党首リークワン・ユーが初代首相に就任。

その後マレーシアとの合併、分離を経て完全な独立国家として歩みだしました。

教育関連や工業化について、公営住宅のモデルルームなどが展示されています。

雑記

日本軍のシンガポール侵攻、その後のシンガポール占領時の昭南島と名前を変えられた時代のことなど知らないことだらけでした。

展示されていた戦車はスピルバーグのドラマに使われたレプリカだそう。隣には銀輪部隊の自転車も展示してありました。

小さなお子さんもツアーに参加されていたからかガイドの方はわかりやすく柔らかな言葉で解説されていましたが、(虐殺などの言葉は使用されませんでした)それでも映像や発掘された遺品などの展示物から伝わる日本軍占領時の凄惨な行いに身のすくむ思いになりました。

戦後のシンガポールの発展については初代首相のリー・クアンユーがいかに偉大だったのかという気持ちになりました。この人物がいなかったらおそらく現在のシンガポールという国にはなっていなかったのだろうな、と思いました。

マレーシアからの分離独立を国民に語りかける映像も展示されていましたが、言葉はわからないものの涙を流す様子はまさに胸を打ちました。

 

ちょうど今年リー・クアンユー生誕100周年ということで館内ではLKY100というデジタルトレイルも行われていました。QRコードを読み込んでリー・クアンユーの人生にとって重要な8つのアイテムを探し出すと自動販売機から記念のピンをもらえるそうです。

また地下では特別展「Semangat yang Baru」で短編映画「LKY100: The Life and Legacy of Lee Kuan Yew (1923–2015)」が上映されているそうです。期間は2023年12月31日まで。

博物館

Posted by sata04