大洗磯崎神社(茨城県東茨城郡)
大己貴命(大国主)が降臨したとされる神社
文徳天皇実録によれば、斉衡3年(856)12月29日に大己貴命・少彦名命が常陸国鹿島郡大洗磯前に降臨。
里人の一人に神がかりして、「我是大奈母知少比古奈命也。昔造此国訖。去徃東海。今為済民。更亦来帰。」と託宣され、大洗磯崎神社が創建されました。
ご降臨の地を神磯(かみいそ)といい、海上の岩の上に鳥居が立っています。
徳川光圀が参拝した時にこの景観を称え、
あらいその岩にくだけて散る月を 一つになしてかへる浪かな
常山詠草 (上巻二)
と詠んだそうです。
道路を渡ると二の鳥居があります。
階段を上り鳥居をくぐると倒れた石灯籠がありました。
先月から今月にかけて台風15号(ファクサイ)と台風19号(ハギビス)が関東に上陸したのでその影響でしょうか。
随身門
看板には「大黒さま・恵比寿さまは大洗磯崎神社の大神様です」とあります。
祭神の大己貴命・少彦名命はそれぞれ大黒天・恵比寿に習合されることも多いそうです。
拝殿
もともとあった拝殿は永禄の頃の兵乱(1558~70年の小田氏治と佐竹氏の兵乱)で焼失したので、元禄3年(1690)に水戸2代藩主徳川光圀が社殿造営の工を起し、享保15年(1730)に3代藩主綱條(つなえだ)により再建されたそうです。
軍艦那珂忠魂碑
毎年2月に軍艦那珂慰霊祭が行われているそうです。
また境内には大洗海洋博物館もあります。海具や漁網、魚場模型など水産業に関する資料、 クジラなどの標本が展示されているそうです。