八幡神社 (東京都大島町)

八幡神社 源為朝創建と伝わる

岡田港から徒歩で5分とかからない住宅街の中にありました。

参道
説明版

訪ねたのが年末なので正月を迎える準備がされていました。

正月飾り

岡田八幡神社の正月祭  天古舞

毎年1月15日に行われる「岡田八幡神社の正月祭」では天古(テコ)舞と若衆の手踊りが奉納され、この祭りは東京都無形民俗文化財に指定されています。

天古舞は梃子の棒を持った振り手と呼ばれる若衆が二人一組になり、天古頭と天古副頭の木遣り唄にあわせて舞います。これは昔、大島に配流された源為朝が梃子を用いて溶岩を取り除いた時に、木遣音頭を歌いながら気勢をつけたという縁起によるそうです。

東京都民俗芸能大会で披露された天古舞

江戸初期の隆達節が取り入れられた荘厳な木やり唄「げば天古・住吉」と、同前期流行した兵庫口節木やり唄「おい天古・那須の与一」からなり、その内容は為朝の霊が現れ、住吉の森に雀が巣をかけたように住みよい村づくりをし、また、与一にかけて為朝の強弓の霊力で村民に至福と安穏を与えるというもので、古くは為朝の末裔のみがこの祭祀に参加できたといわれています。

(第47回東京都民俗芸能大会公演パンフレットより)

二の鳥居

本殿

本殿

御神体は、保元の乱に敗れた源為朝が大島に配流された際に奉じて来た「九重の巻物」であると言われ、氏子は「開かずのお箱」と称して開けると目がつぶれると言い伝えられているそうです。

乳房銀杏

乳房銀杏

残念ながら看板が読めない状況になっているので、どういった由来の銀杏かはわかりませんでした。

しかし調べてみると、民俗学には「乳銀杏(ちちいちょう)」という銀杏の乳信仰があるそうです。なんでも銀杏が年月をかけて巨樹になると幹にこぶができ、これは一般的に気根と呼ばれ乳房を連想させるそうです。母親が銀杏の巨樹に乳の出を願う乳信仰が各地に確認されるそうなので、この銀杏の木もそうかもしれません。

イボッチャ様

祠とイボッチャ様

乳房銀杏の奥には多くの小さな祠と、萱(かや)を束ねたイボッチャ様が1基あります。イボッチャ様とは屋敷神で、昔は各家で祀られていたそうです。

作り方は萱を束ねて5カ所をヘーダ(竹を割った物)で巻き、根元は広げて中に供物をするそうです。

史跡,平安時代

Posted by sata04