楠木正成像(皇居門外)
おそらく楠木正成像の中でいちばん有名な皇居門外の銅像

明治政府が皇居門外に皇城にふさわしい銅像の図案を募集した結果、最終的に日本画家岡倉秋水(岡倉天心の甥)と川端玉章が考案した「楠廷尉甲冑騎馬の像」が採用された。
ちょうど住友財閥が伊予(愛媛県)別子銅山の創業200年を記念して銅像を献上したいと東京美術学校に依頼していたので、二つの動きが合体して楠木正成像の製造に着手された。
喜ばしくめでたい像がよいとされ、隠岐の島から脱出した後醍醐天皇を兵庫に迎え、先駆けとして京に入る正成の姿になった。

後側
頭部は高村光雲、身体部は山田鬼斎と石川光明が制作し、時代考証は川崎千虎、刀剣は鑑定家の今村長賀、馬は後藤貞行といったように、各方面の専門家が多数参加して作成された。
本体の高さは4m、台座を加えると約8m。また、本体部の重さは、約6.7tと言われている。
当代随一の人々が作っただけあって、躍動感も迫力も素晴らしく、とにかくかっこいい。
銅像の背面の刻文には明治30年とあるが、1900(明治33)年7月、銅像が台座に設置され除幕式が行われた。
日中には旗を持ったガイドに先導された国内外の多くのツアー客が訪れている。