たばこと塩の博物館(東京都墨田区)

「たばこと塩の博物館」は、専売品であった「塩」と「たばこ」の歴史と文化をテーマに日本専売公社によって昭和53年(1978)に渋谷に設立され、平成27年(2015)に墨田区に移転・リニューアルして開館しました。
特別展 嗅ぎたばこ入れ 人々を魅了した小さな容器

現在の特別展として「嗅ぎたばこ入れ 人々を魅了した小さな容器」が2024年9月21日(土)〜12月22日(日)まで行われています。
嗅ぎたばことは、粉末状にした たばこの葉を鼻から直接吸い込んで嗜むもので、嗅ぎたばこを保管・携帯する容器として「嗅ぎたばこ入れ」が作られました。
素材や容器の形状など様々で、美術工芸品としても高い評価を得ているそうです。
展示構成は4つ
- 嗅ぎたばことは
- ヨーロッパの嗅ぎたばこ
- 中国の嗅ぎたばこ
- 様々な地域の嗅ぎたばこ

常設展示「塩の世界」

展示構成は3つ
- 世界の塩資源コーナー
- 日本の塩作り
- 塩のサイエンス
1.世界の塩資源コーナー

世界遺産に登録されているポーランドのヴィエリチカ岩塩坑では、坑夫たちにより聖キンガ像をはじめ多くの岩塩彫刻が刻まれているそうで、この「聖キンガ像」はヴィエリチカ産岩塩を使いポーランドの職人によって再現制作されました。


2.日本の塩作り

海水を煮詰めて塩を作る日本の塩作りを紹介するコーナー。
石川県能登半島で約50年間実際に使用されていた「釜屋」を移築・再現したもの。
3.塩のサイエンス

科学の面から塩の性質・用途・製法などを紹介。
常設展示 たばこの歴史と文化

展示構成は4つ
- たばこの発生と伝播
- 世界のたばこ文化
- 江戸時代のたばこ文化
- 近現代のたばこ文化
メキシコパレンケ遺跡「十字の神殿」の再現

現存するたばこにまつわる最古の資料「たばこを吸う神」のレリーフがある、メキシコパレンケ遺跡の「十字の神殿」を現地の職人の手によって再現したコーナー。圧巻でした。



江戸のたばこ屋の再現展示

雑記
率直な感想としてはこの博物館はとてもお金があるんだな、というものでした。企業博物館ならではというべきか、建物も新しく、展示してあるものも「キンガ像」「パレンケ遺跡」の再現などの他にもデジタルコンテンツを組み合わせた最新機器を使用していたりととにかく資金が潤沢だと思わせるもので、どの展示もとても見応えがありました。博物館というよりも「塩」と「たばこ」のテーマパークに来た気分になりました。それなのに入館料はたったの100円というのにも驚きます。一般的な博物館がつまらないと思う人もこの博物館は楽しめるんじゃないかな、と思いました。
開館時間 | 10:00〜17:00(16:30入館締切) |
休館日 | 月曜日(祝日の場合は直後の平日)、年末年始 |
入館料 | 大人・大学生100円、小中高校生・満65歳以上50円 |